2025年07月13日 聞法
私たちが亡くなった方をお参りするという時、亡くなられた方を「霊」として捉えるという考え方がありますが、少しそのことを見直してみたいと思います。
古来「祖霊信仰」において、先祖の霊は不安定な状態にあり、鎮める必要があるとされてきました。33回忌に完全に安定すると言われています。
また、「十王信仰」というものもあります。閻魔大王を代表とする十王によって生前の罪業が裁断されるため、生きている人が仏事を行い、追って善を回向する追善供養がすすめられます。初七日から三回忌までの節目ごとに10人の王に裁かれるので仏事を行うという考え方です。
亡き方を思ってのことですが、ともすればわざわいや祟りを怖れる心が根底にあるのかもしれません。
供養の本来の意味は、「供=仕える」。仏意に仕えるという意味です。それは諸仏供養であり、ほとけさまの心に仕えるということ。なくなられた方を「ほとけさま」といただけるかどうかということが問われてくるのでしょう。亡き人は諸仏として、私を本尊阿弥陀如来に案内役として導いてくださっている。「目覚めなさい」「気づきなさい」といつも促してくださっているのです。
「仏の願いはそのまま 私の願いはわがまま」
ほとけさまの願いは不安や苦しみもそのままの自分として受けとめて、その生をいきいきと生ききってほしいと願ってくださっています。私たちは不安や苦しみをなくしたい、私の思うように生きたいと思うけれど、実はほとけさまが願うような、いきいきとした生を私たちも願っている。ほとけさまの促しに応えて本当の願いを生きることが願われているのです。
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