活動報告

2024年02月11日 聞法

2022年9月同朋会 住職法話「天上天下唯我独尊」

天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)
お釈迦様は生まれてすぐに七歩歩いて「天上天下唯我独尊」と言われたという逸話があります。

七歩というのは六つの迷いの道、六道輪廻を越えた七歩目に生き生きと生きる道があるのだということをあらわしています。インドの釈迦族の王子として生まれ、自分の思い通りになる国から一歩外に出た王子は、思い通りにならないこととして、生老病死の現実に対面します。

インドはカースト制度の国で、生まれたカーストによって差別され、命がそのままに生きられないということがあります。老いること、病気になること、死ぬことだけでなく生まれることも選べない、思い通りにならない現実の中で、本当はどの命も平等ですべて尊い存在であるとお悟りを開いたお釈迦様。

「わたしも他の人も上下のない、他の人と比べる必要のない、唯一の存在として尊いのだ。」ということを生まれた時に宣言したという逸話はお釈迦様が命の尊さを生涯かけて伝え続けたということを表しています。

(2023年9月9日)

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