2023年06月03日 聞法
多賀城にある東北歴史博物館に行ってきました。奈良時代からの貴重な仏像が多く展示され興味深く拝見しましたが、中に十一面観音や千手観音がありました。これはどこからも見守ってほしい、どこにでも手を伸ばしてほしいという人間の欲求から生まれた観音様ではないでしょうか。私の方は変わらないで私の足りないものを補ってほしいと願う心がご利益のある仏を創り出す、ということがあるのだと思います。
真宗では信心を「如来より賜りたる信心」と言います。これは私たちが仏さまを信じるのではなくて仏を信じる心を仏から賜る、我が身に賜った信心は如来の心だということです。
自我いっぱいの私は本当の私の願いに気づくことが難しい。仏の教えに出あって、私の生き方をたずねたとき「自我いっぱいの私であった」と気づき自然に頭が下がる、そのことを信心というのです。
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