2023年05月20日 聞法
明日ありと思う心のあだ桜 夜半に嵐の吹かぬものかは
親鸞聖人は1173年京都に生まれ、9歳の時に出家(得度)されます。夕方、日も暮れかけたころに天台宗の青連院に到着した幼い親鸞聖人を見て、座主慈円和尚は「得度を明日にしてはどうか」と提案されます。それに対して聖人が詠んだとされるのが冒頭の和歌です。
「いのちの花が今日は咲いているけれども今夜何があるともわからない身を生きている私です。どうぞ、今、この時に得度していただくようお願いします。」と。この言葉を聞いて慈円和尚は親鸞聖人の得度をその場で行ったとされており、いまでも本山の真宗本廟(東本願寺)では新しく僧籍に入る方の得度式ではお堂を真っ暗にしてこの時を再現しています。
(同朋会 住職法話より 2022年4月8日)
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