法話・今月の言葉


生活の中の仏教

2025年07月

帰れるところ

同朋会の皆さんに「帰」の文字から思い浮かぶことをあげてもらうと、帰郷、帰路、帰宅、帰国などなど。職場体験の中学生は天国という言葉も出してくれました。帰れるところがあるということは、私たちにとって大きな安心と言えるのではないでしょうか。帰る故郷や、帰り道、帰る家、帰る国。帰れるところがあるから安心して居ることができる。進むことができるのでしょう。天国や浄土(仏の国)をいのちの帰るところと受けとめることで、安心して今のいのちを生きていく、ということもあるのだと思います。

僧侶の肩にかける修多羅(しゅたら)というものがありますが、元はインドの言葉でスートラと言います。経典、教えという意味で、教えを人生の縦糸にするということです。横糸として様々な出来事が起きてくる時に、たずねることができる縦糸として帰っていくことのできる教えをもっている。そのことが安心して人生を歩んでいくということにつながっている。教えを縦糸にして生きていくということなのでしょう。

「僕には帰れるところがあるんだ こんな嬉しいことはない」(アニメ「機動戦士ガンダム」より)

帰依する教えが帰れるところになっていく。そして、出会った人や、言葉、場所や、関係性が私たちの帰るところになっている。帰るところがあるから歩むことができる。そのことに気づくということが私たちにとって大きな喜びなのかもしれません。

(公開同朋会 住職法話より 2025.7.12)

一覧へもどる

◎葬儀・法要・墓地その他についてのご質問、ご相談はお気軽にお問合せください。

真宗大谷派 徳泉寺 とくせんじ

〒983-0852 宮城県仙台市宮城野区榴岡3丁目10-3
TEL.022-297-4248
FAX.022-297-4381
E-mail tokusenji.sendai@gmail.com

住職 徳泉寺 第17世住職
関口 真爾 せきぐちしんじ
前住職 徳泉寺 第16世住職
関口 秀和 せきぐちひでかず

© 徳泉寺 All Rights Reserved.

ページトップに戻る