2025年07月
仏さまの願いに気づく場をいただくための準備と言えるのでないでしょうか。
ご法事やお内仏(お仏壇)、お墓におまいりする時の「おそなえ」は、「お供え」と書きますが、準備をするという字を当てて「お備(そな)え」するという意味もあります。お香やお花を備えて亡き方を訪れていく。故人を偲ぶ準備をするということでその方が好きだった物を用意される方もおられます。
ところで、「お供え」の文字は、供養という言葉に通じます。供養というと、〔亡き方に感謝して行う〕〔故人の霊をなぐさめる〕というイメージが強いのではないでしょうか。ですが、供養は本来〔仏(ほとけ)に仕(つか)える〕ということを表します。仏とは私を照らす光にたとえられますが、亡き方がむしろ私を案じてくださっている。
大切な方の命をたずねることで私自身の生き方に目覚(めざ)めていく。私の姿に気づかせていただく。そういう場として仏事をお迎えするということが供養の意味だと言えます。
「お供え」を準備させてもらうのは私たちだけれど、仏さまの願いがそこに備(具)わっている。故人を訪ね、我が身を考えさせていただく。ご法事やお墓参りなどで仏さまに手を合わせるというのはそういう場をいただいているということなのです。
お花や果物などは生命の象徴でもあります。お供えしたお供物も大切にいただいていきましょう。
(徳報88号 住職記事より 2025.2)
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