2025年07月
あるお宅に立派な壺がありました。ある時、お母さんが掃除をするのにその壺をいつもと違う場所に置きました。そこへこどもが帰ってきて壺に気づかず割ってしまいました。
「あら!割っちゃったのね。お父さんに謝りなさいよ!」
「いや、割ったのは僕だけどいつもと違うところに置いたお母さんが悪いんでしょ!」
そこへお父さんが帰ってきて怒りもせず「形があるものはいつか壊れるんだから悲しいけれど仕方がないね。」と言いました。それを聞いてお母さんは「私が動かしたから悪かったんだわ。」こどもは「僕が気を付けていなかったから悪かったんだ。」と言ったそうです。
私たちは知らず知らず自分に正しさを立てて相手とぶつかったりします。自分が善人になっているとき、自分の姿も、相手の姿も見えなくなっていることがあるのかもしれません。この時、お父さんの静かな言葉に「はっ」となったのでしょう。善し悪しを超えたものに出あったとき、自分の姿に気づかされることがあるのです。
(同朋会 住職法話より 2024.11)
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