法話・今月の言葉


生活の中の仏教

2024年02月

マインドコントロールと宗教

旧統一教会、オウム真理教、イスラム原理主義などが 日本社会に大きく投げかけている問題があります。 そのなかで、マインドコントロールについて、今日は考えてみたいと思います。

例えば、100万円の壺を買うと幸せになるよ、と言われてほとんどの人は(そんなばかな)と思いますがそれでも買う人がいます。じゃあその人と 1000円のお守りを買う人で心に違いはあるのでしょうか。それを求める気持ちは同じ質のものを持っているのではないかと思うのです。

マインドコントロールは誰もが簡単に掛かります。その要因は二つ、信頼 の原則と、情報のコントロールです。そもそも私たちは生まれてから教育、常識、環境、経験、習慣などによって形作られています。これは全てマインドコントロールだと言えなくもないのです。

では宗教とはマインドコントロールされることなのか。本当の宗教の役割とはそういうものではありません。

善導大師は「経教はこれを喩うるに鏡の ごとし」とおっしゃっていますが、宗教とは鏡のように、見えない自分を見るためのものです。マインドコントロールされている自分、お守りを必要だと感 じる自分とは何者なのか。それを生きているうえでちゃんとあきらかにしなければならない。そのための鏡が本当は宗教の役割だと言えます。宗教は危ういと言われている今だからこそ、このことを忘れてはいけません。

(徳泉寺報恩講法話より 清谷真澄氏(岩手県北上市通來寺住職) 2023年10月24日)

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