法話・今月の言葉


生活の中の仏教

2023年05月

別れによって深く

お世話になった先輩の住職方が続けて亡くなっていかれました。自分で書かれた絵や文字を使って、聞く人が目で見て考えられるように心がけておられたお姿。震災後の避難で思うように集まれないお寺に、若手の僧侶にも声をかけて集いを持ち続けられたお姿。お二人の見せてくれたお姿や作ってくださった場があって、今の私となっているのだと感じます。

「人は出会いによって育てられ 人生は別れによって深められる」

いつでもそこにいると思っていた方のお姿に会えない、声を聞くことができない。そのことから、見えていなかった輝きと、聞こえていなかった響きをもって私たちに改めて届けられているのだと思います。

蓮如上人の『白骨の御文』に「人間の浮生なる相」とあり、根無し草のように状況によって揺れ動く私の姿を言い当てておられます。

別れを通して、亡き方の声なき声、姿なき姿で、右往左往している私が人生を生ききっていくことを願ってくださっているのではないでしょうか。

(同朋会 住職法話より 2022年12月10日)

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