2022年01月
「凡夫」
親鸞聖人は自らを「煩悩具足の凡夫」と称されました。私たちは何かに悩まされるというよりもそれを感じる心に左右され、周りの環境に支配されて生きています。
良くも悪くも周りとの関わりの中で生きているから、どうにもならない現実や思い通りにならないことに当たったとき、思い通りにしたいと思う自分に親鸞聖人も何度もであったのではないでしょうか。そういう自分であると自覚する大切さをこの言葉に込めたのだと思われます。
私たちは凡夫ですから、いつも苦しみや辛さに向き合える前向きな心ばかりを持っているわけではありません。心に向き合うことは大切ではあるけれどもそうできないときもある、と認め、阿弥陀が願いをかけてくれたこの身を引き受けて、いつか向き合える時が来ると信じて安心して生きていいのではないでしょうか。
(同朋会 住職法話より 2021年12月11日)
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