2021年07月
檀家(だんか)さん、檀那寺(だんなてら)。各ご家庭とお寺との関係をこのように言うのは江戸時代の「寺請(てらうけ)制度」の名残です。当時はお寺が戸籍台帳のようなものを作り、どこかの寺院に属することが義務付けられたのだそうです。そもそも檀家は「ダーナ」。古代インド語で「布施する人」「めぐみを与える人」という意味だそうです。
一方真宗では「檀家さん」というようりも「門徒さん」と呼びます。これは同じ「門」をくぐって教えを聞く「徒」輩(ともがら)という意味です。そこには上も下もなくただ仏の教えに出会っていく仲間があるだけです。
この仲間のことをまた「同朋(どうほう)」と言います。全く大きさや高さに違いのない水平の関係性、どの人もすべて同じ我ら一緒に命を生き切っていく仲間である、という呼称なのです。
(同朋会 住職法話より 2021年6月12日)
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