法話・今月の言葉


生活の中の仏教

2020年11月

いつでも どこでも だれにでも

私たちの宗派は浄土真宗です。これは浄土に生きる真実の生き方は何かということを問いかけていく名告(の)りです。浄土とは死後の世界のことではありません。それは「いつでも どこでも だれにでも 」通じる真実の法=真理が開いている世界のことです。

お釈迦様の時代、親鸞聖人の時代、そして現代の「いつでも」インドでも日本でも世界の「どこでも」、お釈迦様でも親鸞聖人でも私でも「だれにでも」等しく通じる法、真理。生まれた命はみんな生まれたからにはその命を精いっぱい生き切りたい。

それぞれの命は自主独立していて、それでいて他の人とも仲良くできる。誰とでも手を結んで私は本当にこの世に生を受けてよかったなあと納得できる人生を歩んでいける、そういう法が生きている世界を浄土というのです。

私たちは自分の都合で物事を見ます。自分の都合というフィルターを通してしか物事が見えないので、その物をありのままに見ることができません。が、阿弥陀の教えに触れ、法に目覚めると自我いっぱいの私であったことに気づかされ、物がありのままに、好き嫌いを離れてみることができるようになります。

そうして信心を受け止めると、自分は少しも変えないで他を変えようとしていた私が、あるがままの状況を受け容れてしっかりと生きていけるようになるのです。

(同朋会 前住職法話より 2020年11月14)

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真宗大谷派 徳泉寺 とくせんじ

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住職 徳泉寺 第17世住職
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