2020年09月
「本尊(ほんぞん)」について
宮城顗(みやぎしずか)先生は「自分の人生をどのように生き抜いていくかという態度決定を、つまり自分の人生を生きてゆくときの姿勢をその根本のところで決定していくのが本尊」だとおっしゃいました。
私たちはご本尊というと自分の願いを叶えてもらう礼拝の対象のように考えがちですが、真宗では本尊とは「根本として尊崇するもの。究極的に(生活の)根底とするもの」として自分の人生の中心にあるものと捉えます。
阿弥陀如来は私たちに願いをかけてくださっています。その願いが私まで届くということが大事なのです。
「生まれてきた生を生き切ってください。私たちの心の奥底にある、生き切って生きたいと願う命の願いに気づいてください。」という願い、人間として生きていく方向をしっかりと指し示してくださっているその阿弥陀如来の願いに気づき、そのことを人生の中心において生きるとき阿弥陀如来は私の本尊となるのです。
(同朋会 前住職法話より 2020年9月11日)
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